今月の用語 −基本
屋根と天井の区別もつかぬ報道陣がときにいて驚かされます。
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屋根;
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Roof:
建築物の上部の蔽いとなる部位の、外界に対抗する構成部分を云います。仕上げ材および仕上げ材を支持する構造部分を含めてもいいでしょう。
ただし、屋根勾配をつくるための小屋束やトラスの部分は「小屋組み」として区別するほうが明快です。「突風のため屋根が飛びました」という言い方はまだあいまいです。大抵、瓦とかトタン(仕上げ材)がとんだのでしょう。それなら、そう言えばよろしい。垂木(タルキ)ごと飛んで中がみえたなら、「下地とも・・」と言えばよくわかる。小屋組みまで飛ぶと、原形を留めぬダメージとなるはずですから、こんな時は「小屋組みとも・・」と言うべきですね。
屋根の主な役割は、風雨から内部を護り、あるいは直射日光を避ける、などがあります。
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天井;
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Ceiling:
天井は屋根とは全く別に、小屋組や上階の床組みを隠してすっきりみせるために(意匠用に)こしらえた造作部分です。小屋とは別に野縁を組み仕上げ材を張ります。下地や仕上げ材を含めて天井といいます。小屋組みや上階の床は含みません。
天井が落ちたくらいでは、多数の死者が出ることはまず考えられません。そんな馬鹿なと思って見てみると、大抵、上階の「床」が落ちたのですね。
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屋上;
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Roof:
屋根がフラットになっていて、人が自由に出入りできるものを「屋上」と云います。
フラットな屋根を「陸屋根(ろくやね)」といいます。「陸(ろく)」とは水平という意味ですね。屋上によくあるエレベーター機械室の上部となる屋根などは、陸屋根でも「屋上」とはあまり言わないようです。 屋上も「屋根」であることにはまちがいありません。陸屋根の建物を見て、「屋根はない」と言う人がいますが、それは間違いです。
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屋上階;
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Penthouse:
建物の屋上と塔屋を含めた階をいいます。
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