Ｎｕｍｂｅｒ　ｏｆ　ａｉｒ　ｃｈａｎｇｅｓ：
　1時間当たりの容積換気量（Ｖ立米／時）が室容積（Ｒ立米）の何倍かをいう。
　　　　　Ｎ＝Ｖ÷Ｒ　回／時
　要するに、1時間の間にその部屋全部の空気何回分入れ替えたかである。
自然換気、機械換気（換気扇）いずれの場合にも用いる。
　窓を何回開けたかでもないし、換気扇のスイッチを何回押したかでもない。自然換気で言うと、風のある日とない日では換気回数は異なるわけだ。換気扇の方は機種により換気容量が決まっているからぴっちりと計算可能である。

　注意しておきたいことは、換気回数1の換気扇を1時間回したから部屋の100％完璧に入れ替わったかというと、そうではない。一挙に総入れ替えすることを意味しないから、古い空気が幾分か必ず残っているわけだ。一酸化炭素や塩素系ガスなど猛毒のガスは1回の換気量で安心してはいけない。

　Ｅｆｆｅｃｔｉｖｅ　ｔｅｍｐｅｒａｔｕｒｅ：　
　室内環境空気の温度，湿度，気流速の3要素の総合による体感を示す尺度。有効温度，実効温度とも言う。
　人がその環境で感じている温度が、無風時、湿度100％での何度に相当する温度として感じるかというわけだ。
　空気が乾いていて風があると実際室温よりも涼しくかんじる。除湿器をかけ扇風機に当たると2〜3℃は涼しい。

　では、その理屈をちょっと考えてみよう。空気が乾いているほど、皮膚からの発汗がより早く蒸発する。水の気化熱583�i／ｇ（25℃で）を奪われてそれだけ涼しいというわけだ。風は気化した水蒸気を肌から素早く運び去り、次の蒸発を助ける。セ氏にして何度分涼しいかはＣ．Ｐ．Ｙａｇｌｏｕｏらの研究によって研究され、多数の被験者の申告によって感覚温度図としてまとめられている。
　なお、体感にもう1つ大きな要素がある。輻射である。この効果は極めて大きいのであるが、これをまとめたグラフはない、誰か研究してくれるとよい。

　風に当たるといつも涼しいのだろうか。実は、常にそうとはいえない。このごろの夏は熱暑の日が頻繁になった。人の体温よりも暑い日には熱風を受けると却って熱くなって危ない。早く日陰に逃れて濡れタオルなどで体を冷やすのがよい。感覚温度図の上方くびれにご注目。　　

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